2008年05月14日

夜中の目覚め(5月14日未明)

なんだか意味深なタイトルだが他意はない。
単に「夜中に目が覚めること」だ。

今日は剣山。日数にして約半年、日本一周旅も残すところあと3日。

尾瀬以来の山へ続くグネグネ道。
シトシト、ときにザーっとふる雨の中。
私のほったらかし(愛情不足)により、チェーンがゆるゆるで、ローギアが全然きかない。
面倒臭がって、雨対策もせず、全身ぐしょぬれ。
足腰肩を覆う、筋肉痛疲労。
日本の旅としては、末期に近い状況。

まだまだ、洗い流すものはたくさんあるなぁ。

貞光から剣山までの40キロ。
頭では脈絡のない妄想が次から次にめぐっていた。

残り18キロ。
10:00頃からパラついていた雨はしだいに本格化し、坂もヘアピンカーブが1キロごとに出現。
山らしい様相に。

初めて臨んだ笹子峠の楽しさ、
どんどん登って山と空しかなくなった尾瀬、
濃霧の知床、
暮れる中ずっと自転車を押して登った浅間山、
シトシト降りの12月の屋久島…
いろんな峠の山道を思い出していた。


鹿児島から福知山まで、150〜200キロ以上を走り続けた毎日。
辛いと感じる瞬間は、幾度となくあった。
けれど、全て楽しく過ごしている。

「よくやるよ。」おもいっきり自己感心。

最近、これでもかというくらい、自分の底力を見せつけられている。
これからもきっとそんな日を続けたい。
(そのために休息が必要なんだけれど)


今日も助けられてしまった。
ラフォーレつるぎ山の上藤(かみふじ)さん。

レストラン閉店の14:30間際に駆け込んだのが幸い。
ずぶぬれの所、着替えさせてもらい、閉店時刻すぎてからもランチを作ってくれた。

それだけでもありがたかったのに、宿のコタツで泊めてくれることに。

旅や山や、家族の、他愛もない世間話も、元気なご夫婦と弾んで話し、夕飯までごちそうになった。

SN390182.jpg

青豆腐。木綿なのかと思うけれど、さらにしっかり固い。
あまい味噌だれ。うまい。


旅人でも、お金持ちでもない。
いわゆる「普通の家」に、助けられることがすごく多かった。
しかし普通ではない、当たり前ではない、温かい日本の人たちであることが、今ではすごくよくわかる。

なぜなら私もその一員だから。

人生は全て旅。
だからいわゆる「旅」に人生はささげないし、お金稼ぎに身を投じることもしない。
ただ、土に足をつけて、宇宙の幸福のために、私の役割を果たすだけでいい。


夜中に目を覚ますと、剣山にひっきりなしに雷が降り注いでいた。
宿は停電と復帰を繰り返していたが、ちょうどカミナリが終わるころ、とうとう元(送電線?)が切れたのか、全ての電気が落ちた。

良ちゃんの原稿を読んでしばらく悶々とした後、トイレに立とうとした。
夜は夜のまま、と暗がりを好み、慣れているとナメていたが、いざ立とうとしたら、本当に何も見えなかった。
携帯の電池も切れ、光源が何もない。

トイレを我慢しようかと思ったが、窓の外に目をやると、なんと星空。
遠く山際ではまだ雷が時折落ち、閃光をあげている。

外に出て見たい。

こういう好奇心がひょっこり現れて、実現にむけて動いてしまうあたりが、自転車旅に踏み切れた自分の元にあるのだろう。
思わずニンマリ。

目が慣れる余地もない、自分の手の輪郭すら見えない暗がり。
這いつくばって、手探りで玄関まで行く。

何しろ、何より明るいのが夜空なのだ。
月は沈み、まだ残るうす雲の間から、星だけが自らの瞬きを地球に浴びせていた。

キラキラと潔い、冷たくて温かい、まさにこれぞ星の光。
宇宙の無数の星たちを見ながら、星座と物語を作った太古の人々に想いを馳せた。
やはり時折、雷が遠くの山並みを映しだしていた。

夜中に目覚め、トイレに行くと、こんなご褒美が待っている。
ついついペンを走らせてしまった。
posted by かわら at 02:15| Comment(0) | 日本の自然を巡る旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。